浜松でドローンスクールを選ぶには|後悔しない5つの判断基準
 
 
ドローンスクールを調べ始めると、まず「どこも同じに見える」という壁にぶつかります。料金も日数も似たような数字が並び、決め手が見つからない。

私はドローンエアベース浜松で校長を務めており、これまでに大勢の方を指導してきました。その中で、入校前に「もっと早く知りたかった」と言われることがいくつもあります。逆に言えば、スクール選びで見るべき点は、ホームページに大きく書かれている料金や日数ではありません。
 
この記事では、浜松・静岡県西部でドローンスクールを検討している方に向けて、判断基準を5つに絞ってお伝えします。自校の宣伝ではなく、他校を選ぶ場合にも使える基準として書きます。

 

 結論:見るべきは「登録講習機関か」「卒業後に飛ばせるか」の2点

ドローンスクール選びで最初に確認すべきは、『国土交通省の登録講習機関かどうか』そして『卒業後に実際の業務や現場で飛ばせる状態になるか』の2点です。
国家資格(無人航空機操縦者技能証明)を取るなら登録講習機関であることが前提条件で、これは国土交通省の一覧で誰でも無料で確認できます。料金の比較はその後で構いません。
 
以下、5つの判断基準を順に説明します。

判断基準1:国土交通省の登録講習機関かどうか
 
国家資格を取りたいなら、そのスクールが「登録講習機関」であることが絶対条件です。登録講習機関で修了審査に合格すると、指定試験機関での実地試験が免除されます。
登録講習機関でないスクールに通っても国家資格は取れず、別途あらためて実地試験を受けることになります。確認方法は簡単で、国土交通省が登録講習機関の一覧を公開しています。

一覧は国土交通省のサイトからPDFで確認できます。
- [無人航空機操縦者技能証明等(国土交通省)](https://www.mlit.go.jp/koku/license.html)
- [登録講習機関 一覧(国土交通省・PDF)](https://www.mlit.go.jp/koku/content/001520574.pdf)

 

「国家資格対応」の表記だけで判断しない

ここで注意していただきたいのは、サイトに「国家資格対応」と書かれていても、確認すべきは一覧に載っているかどうかという点です。表記の仕方はスクールによってさまざまで、提携先を通じて対応しているケースもあります。


判断基準2:初学者コースか経験者コースか

講習時間と費用は「初学者」か「経験者」かで大きく変わります。民間資格を持っている、あるいは一定の飛行経験があると認められる場合は経験者コースの対象となり、講習時間が短縮されます。自分がどちらに該当するかを、問い合わせの段階で必ず確認してください。ここを勘違いしたまま申し込むと、想定より日数も費用も膨らみます。

判断に迷う場合は、以下を手元に用意してから問い合わせると話が早く進みます。
- 保有している民間資格の証明書(JUIDA、DPAなど)
- これまでの飛行記録(飛行日誌)
- 業務で飛ばした経験の有無と、その内容

校長自身、民間資格はJUIDAを2022年6月に取得し、国家資格の二等は2025年2月にマルチコプター、2025年3月に飛行機(固定翼)を取得しました。民間資格からの積み上げがある人と、まったくの初めての人とでは、つまずくポイントが違います。その違いを踏まえて指導しているかどうかは、スクールを見るうえで意外と差が出る部分です。
 

判断基準3:資格を取った後、何ができるようになるのか

資格の取得はゴールではなく、飛ばすためのスタート地点です。国家資格を取得しても、それだけですべての飛行が自由になるわけではありません。飛行の内容によっては引き続き許可・承認が必要ですし、機体側の要件も関わってきます。制度は改正されることがあるため、最新の内容は必ず国土交通省の公式情報で確認してください。

スクールを検討するときは、次のように聞いてみることをおすすめします。

「資格を取った後、私がやりたい◯◯という飛行をするには、あと何が必要ですか」

この質問への答え方で、そのスクールが制度を正確に理解しているか、現場を知っているか、がかなりはっきりします。曖昧な答えが返ってくる場合は、慎重に検討したほうがいいと私は思います。

 実際に多い相談は「機体は何を買えばいいのか」

資格を取った方から最も多く受ける相談が、機体選びです。講習で使う機体と、自分が実際に使う機体は必ずしも同じではありません。「何を買えばいいですか」と聞かれたとき、私はまず答えを出しません。
 
先に3つを伺います。
1.何に使いたいのか(撮影なのか、点検なのか、測量なのか)
2.予算はどのくらいか
3.この先どうしていきたいのか(趣味の範囲か、仕事にしたいのか)

この3つを整理しないまま機体を選ぶと、後から「やりたいことに機体が合わない」という事態になります。カタログの性能ではなく、目的から逆算して決めるものだからです。

逆に言えば、機体を買う前に相談してもらえれば、最適な提案ができます。買った後では選び直せません。ここが、卒業後に相談できる相手がいるかどうかで最も差が出る場面だと感じています。

当校ではアフターフォローとしてドローンの販売も行っており、飛行申請のサポート、練習場の貸し出し、定期練習会も用意しています。これは自校の案内ではありますが、検討中のスクールに「卒業後、機体選びの相談や、練習会場の相談に乗ってもらえますか」と聞いてみてください。その答えは、そのスクールの姿勢をよく表します。


判断基準4:講師が現場で飛ばしているか

教えている人が、今も現場で飛ばしているかどうかを確認してください。講習内容は国が定めた基準に沿うため、どのスクールでも共通する部分が多くあります。差が出るのは、基準の外側にある「実際の現場ではどうするか」という話です。天候の見極め、機体トラブルへの対処、依頼主とのやりとり。こうした内容は、現場に出ていない講師からは出てきません。

私の場合は、次のような業務を並行して行っています。
- ドローン物流の実証実験への従事(静岡県下で唯一のVTOL・固定翼レベル3.5操縦士として)
- 赤外線建物診断(2024年8月に赤外線建物診断技能師を取得)
- 水中ドローンによる調査(2022年1月に水中ドローン安全潜航操縦士を取得)
- テレビ番組のドローン撮影(TBS『モニタリング』、テレビ朝日『10万円でできるかな』、NHK BS『ザ・プロファイラー』など)
- 企業PR動画の撮影・制作
 
総飛行時間は200時間以上です。数字そのものより、「今も飛ばしているか」を見てください。これは自校に限った話ではなく、どのスクールを選ぶ場合にも当てはまる基準です。

 

判断基準5:卒業後に相談できるか

通っている期間より、卒業した後のほうが長いです。資格を取った直後は、たいてい「何から始めればいいかわからない」状態になります。機体の選定、飛行申請の書き方、はじめての案件の進め方。このとき気軽に相談できる相手がいるかどうかで、資格が活きるかどうかが決まります。

確認しておくとよいのは次の点です。
- 卒業後の質問・相談を受け付けているか。有料か無料か
- 練習場所を確保できるか(貸し出しや定期練習会があるか)
- 機体購入の相談に乗ってもらえるか。販売まで対応しているか
- 飛行申請のサポートがあるか
- 実際の案件につながる機会があるか

前の章でお伝えした機体選びの相談は、まさにここに関わります。資格を取った後に発生する困りごとは、機体・申請・練習場所の3つに集中します。この3つを卒業後もカバーしているかどうかを、入校前に確認しておくと安心です。

浜松市は広く、天竜区のような山間部と中央区のような市街地では、飛行の条件がまったく違います。地域の事情を知っている相手が近くにいることの価値は、思っているより大きいというのが、私の実感です。

 

 浜松という地域で考えるべきこと

浜松市は日本有数の広さを持つ市で、区によって飛行環境が大きく異なります。中央区の市街地は人口集中地区(DID)や自衛隊基地周辺の規制にあたる範囲が多く、天竜区は山間部が広がります。同じ「浜松市内で飛ばす」でも、必要な準備はまったく別物です。スクールを選ぶ際は、自分が主に飛ばす予定の場所に近い環境で練習できるかも判断材料になります。

私は浜松市の公共施設(天竜区・中央区のふれあいセンター)や市内の中学校で、大人向け・子供向けのドローン講座を年間3〜5か所で実施しています。地域のどこにどんな制約があるかは、こうした活動の中で日々更新されていく情報です。

まとめ

- 登録講習機関かどうかを国土交通省の一覧で確認する。ここが出発点
- 初学者か経験者かで講習時間と費用が変わる。事前に確認する
- 資格取得後に何ができるようになるかを具体的に質問する
- 講師が今も現場で飛ばしているかを見る
- 卒業後に相談できるかが、資格を活かせるかを分ける。特に機体・申請・練習場所の3つ

料金と日数は、この5つを確認した後で比較すれば十分です。
 

 

よくある質問

Q. 国家資格と民間資格、どちらを取るべきですか
 
目的によります。国家資格(無人航空機操縦者技能証明)は登録講習機関で講習を受け、修了審査に合格することで実地試験が免除されます。一方、民間資格は各団体が独自に認定するもので、国家資格の経験者コースの対象になる場合があります。私自身は2022年6月にJUIDAの民間資格を取得し、その後2025年に国家資格の二等を取得しました。民間資格から段階的に進む方法もあります。
 
 
Q. まったくの初心者でも大丈夫ですか
 
大丈夫です。初学者コースは、飛行経験がない方を前提に講習時間が設定されています。これまでに50名以上の方を指導してきましたが、多くの方が未経験からのスタートでした。ただし初学者コースは経験者コースより講習時間が長くなるため、日程の確保は早めに検討してください。
 
 
Q. 二等と一等の違いは何ですか
 
対応できる飛行の範囲が異なります。一等は立入管理措置を講じない状態での目視外飛行(いわゆるレベル4飛行)に関わる資格です。二等はそれ以外の特定飛行が対象となります。どちらが必要かは目的次第なので、制度の詳細は[国土交通省のレベル4飛行ポータルサイト](https://www.mlit.go.jp/koku/level4/license/)で確認してください。

 

Q. 資格を取れば仕事になりますか

資格だけでは仕事にはなりません。資格は「飛ばせる範囲を広げるもの」であって、仕事を保証するものではありません。実際の業務では、撮影・点検・測量など目的ごとに求められる技術が異なります。どの分野で仕事にしたいかを決めてから、その分野の経験があるスクールを選ぶほうが近道です。
 

Q. 浜松市内で練習できる場所はありますか

場所によって条件が異なります。浜松市は中央区の市街地と天竜区の山間部で飛行環境が大きく違い、人口集中地区(DID)に該当する範囲もあります。練習場所の確保はスクール選びの実務的な論点になるので、入校前に確認しておくことをおすすめします。当校では練習場の貸し出しと定期練習会を用意しています。

 

Q. 卒業後に機体を買うとき、相談できますか

当校では相談を受け付けており、ドローンの販売も行っています。機体選びで大切なのは、用途・予算・今後の展望の3つを整理することです。この3つが決まらないまま選ぶと、後から目的に合わないことがわかるケースがあります。買う前の相談をおすすめします。買った後では選び直せません。

 

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